2018年4月号(QRコード・SNS用)
- 2月
- 13
2018年4月号 デジタル・トークライン
<CONTENTS>
1.今月の向山洋一 教育語録
2.谷編集長の5min.アンサー
3.高段者に聞く Q&A!(動画・音声)
伴一孝先生
4.4.8.1月号特別企画!あの高段者の国語・算数授業
谷和樹先生・松山英樹先生
5.特集:四月初めに何をしたらいいのか?とっておきの進行台本
塩谷直大先生
6.デジタルトークライン連動企画!デジタルでダウンロード、本誌で解説。
吉原尚寛先生
7.大成功の絵画工作指導
佐藤昌彦先生
8.今月のサークル動画NEW!
9.本誌掲載論文の関連カラー画像
武田晃治先生・小林智子先生・太田政男先生・塩谷直大先生・中濱麻美先生・川原雅樹先生・青木英明先生・美崎真弓
10.トークライン本誌PDFデータ
11.今月の表紙人物
水川勝利
1.今月の向山洋一 教育語録
でもコンピューターというのは機械です。
大事なのはそのことを考える人間です。
向山氏が兵馬俑の授業をしたのは22年前の1996年3月28日。内閣府調査によれば1990年代前半までのパソコン普及率はわずか10%台。1996年は、普及率が上昇し始めた頃である。そのような時代に、「いろんなことを考えていける人間になる大切さ」を、写真の読み取りを通して教えている。さらに、授業で活躍した子は、学業不振で全ての教員が退学を主張していた子であった。
教材の選択の、授業の組み立ての奥深さ、そして、どの子の可能性も伸ばす教育の真髄を学ぶことができる動画だ。
(解説:TOSSデジタルチーム 手塚美和先生)
上の動画は、TOSS動画ランドで配信中の「兵馬俑」の一場面です。
本編全てを見たい!という方はコチラ→TOSS動画ランド
2.谷編集長の5 min. アンサー
4月号のテーマは「学級崩壊をさせない法則―黄金の三日間から始まる年間の見通し―」です。
「谷編集長の5min.アンサー」の音声配信を始めました!
音声を聞くには、下の画像をクリックしてください。
3.高段者にきく!Q&A(動画・音声)
4月号は伴一孝先生の「学級崩壊させないための黄金の三日間」です!
こちらは「高段者にきく!Q&A」音声配信です!
音声を聞くには、下の画像をクリックしてください。
4.4.8.1月号特別企画!あの高段者の国語・算数授業
国語授業動画:「ふきのとう」
谷和樹先生・松山英樹先生
本誌40、41ページ掲載の関連動画をご紹介します。
5.特集:四月初めに何をしたらいいのか?とっておきの進行台本
1年の授業を支える基本システムを楽しい授業で教えていく
塩谷直大≪動画あり!!≫
本誌22ページ掲載の関連画像と動画をご紹介します。
この実験は動画でもご覧になれます。見たい!という方はコチラ→実験動画
6.デジタルトークライン連動企画!デジタルでダウンロード、本誌で解説。
「もの」で語る保護者会で役立つ向山式ペアレンティングスキル10
吉原尚寛先生
関連資料をダウンロードできます。
詳しい解説は本誌P37に!
【参考資料】向山式ペアレンテイングスキル10
7.大成功の絵画工作指導
伝統行事「ひな祭り」をどう描くか
佐藤昌彦先生
本誌32、33ページ掲載の北海道教育大学 佐藤昌彦先生の画像をカラーでご紹介します。
解説は本誌をご覧ください。
8.今月のサークル動画
サークル名:Advance (アドバンス)
代表:河田孝文先生
キーワードは「楽しい!」
学ぶ楽しさがいっぱいのサークル例会です。
たくさんの先生の模擬授業に
河田孝文代表がコメントします。
悩んでいたこともスッキリ。
劇的に授業が変わります!
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https://toss-advance.jimdo.com/
(アドバンスHP)
9.本誌掲載論文の関連カラー画像
①写真で解説!TOSS流板書術・ノート術
教室熱中!知的に進める授業参観の提案
武田晃治先生
本誌26、27ページ掲載の関連画像をカラーでご紹介します。
②授業が激変!TOSS指導法 最前線
外国語・外国語活動はこう指導する!
小林智子先生
本誌28、29ページ掲載の関連画像をカラーでご紹介します。
TOSSメモ作文の新たな可能性
太田政男先生
本誌30、31ページ掲載の関連画像をカラーでご紹介します。
どの子も熱中!ノートまとめ
塩谷直大先生
本誌34ページ掲載の関連画像をカラーでご紹介します。
本物のはがきに書いて投函もできる
中濱麻美先生
本誌35ページ掲載の授業のポイントと関連画像をカラーでご紹介します。
この低学年版は、小学校1年生用と2年生用に分かれているページがある。実際に文章を考える時間を取り、テキストに書き込んでおくと、何を書くといいか分かって、子どもたちは安心できた。1年生で伝えたいことを何でもたくさん書こうとした子どもがいたら、6ページ下段のふみ先生の言葉を読ませたらよい。「1まいのはがきには、つたえたいことを一つだけくわしく書きます。」と書いている。一つだけと限定するからこそ伝わりやすいということも押さえたい。発達段階に応じて使い分けられるようにできているテキストなので、どのページからでも使用することができる。
1年生で冬の絵を描いたが、クリスマス時期を過ぎており、描く内容に規制がなく想像しやすい雪だるまを題材にした。どの子も作品を仕上げられるように、最初は一緒に例を言いながら描くと、春のはがきの方で工夫することができた。ステンシルのようにして絵を描くと、全員が時間内に完成させた。図工の時間で絵を、国語の授業で言葉を書くようにするとよい。
■郵便テキスト申込みは、「手紙の書き方体験授業」ホームページから申し込むか、各学校に配布されている申込用紙で行う。本物の郵便はがきは2種各1枚(合計2枚まで)申込みが可能。
③「基礎・基本の授業例」と「ALの授業例」
【基礎・基本】全学年 年間の授業の流れ「授業はパーツで組み立てる」
川原雅樹先生
本誌50ページ掲載の関連資料をご紹介します。
【基礎基本】
【基礎・基本】6年道徳の「基礎・基本」
【AL】6年道徳の「主体的・対話的で深い学び」
青木英明先生
本誌52、53ページ掲載の関連資料をご紹介します。
【基礎・基本】
【AL】
⑤人気女性ライター トークラインだけの裏話
東京教育技術研究所2018年の行動指針
美崎真弓
本誌75ページ掲載の関連画像をカラーでご紹介します。
「向山洋一今月の一言」の色紙を持っていい笑顔の向山先生と師尾先生。
「向山洋一今月の一言」動画は、研究所メルマガで見ることができます。
1月「スターの条件」、2月「説教より読み聞かせ」必見です。
10.トークライン本誌PDFデータ
本誌全ページのPDFデータがダウンロードできます。
(本誌と一部のフォントが異なります。また、画像の解像度を低く設定しています。ご了承ください。)
閲覧・検索にどうぞご利用ください。(印刷はできません。)
こちらをクリックしてください→教育トークライン2018年4月号 本誌PDFファイル
11.今月の表紙人物
佐藤 一斎
(さとう いっさい)
安永元年10月20日(1772年11月14日)- 安政6年9月24日(1859年10月19日)
幕末の儒者・漢学者。
12・3歳の頃に井上四明に学び、後に中井竹山に学んだ。
朱子学や陽明学に通じ、幕府の学問所「昌平黌」の儒官を務めた。
門下生に、山田方谷、佐久間象山、渡辺崋山などがいる。
著書に「言志四録」がある。
「幕末の志士たちに、絶大な影響を与えた指導者 佐藤一斎」
「『一燈を提げて暗夜を行く。…』これ誰の言葉か分かりますか?」
2017年10月7日(土)、「ラグビーワールドカップ2019™推進教育セミナー岩手」にて、特別講演をしてくださった、元ラグビー日本代表、元東芝ブレイブルーパス監督の冨岡鉄平氏が参加者に訪ねられた。
手を挙げたのはたった1名であった。私も分からなかった。
冨岡鉄平氏は、この言葉を書いた人物は戦前なら誰もが知っていた「先生の先生」的存在だと仰った。
2001年5月、小泉純一郎総理(当時)が教育関連法案の審議中にその人物の言葉に触れ、知名度が上がった。
その人物は佐藤一斎。
佐藤一斎は安永元年(1772年)10月20日、岩村藩の家老佐藤信由(のぶより)の二男として、江戸浜町の下屋敷で生まれた。田沼意次(本誌2017年10月号表紙)が家老となって実権を握り、田沼時代が始まったその年である。
21歳の時に幕府直轄の教学機関である昌平坂学問所に入門。
23歳で塾長に就き、多くの門弟の指導にあたった。昌平坂学問所は東京大学の源流の一つである。
一斎は後に儒学の大成者として公に認められ、天保12年(1841年)に昌平黌(昌平坂学問所)の総長を命じられ、広く崇められた。
昌平黌は幕府設立の唯一の大学であり、全国230余りの藩校の中の優秀者が入学した。
一斎の門下生は3,000人と言われる。一斎の弟子には、山田方谷、佐久間象山(本誌2017年2月号表紙)、渡辺華山、横井小楠など幕末に活躍した英才が多くいる。
安政元年(1854年)、一斎82歳の時、日米和親条約の締結交渉においては大学頭(だいがくのかみ)林復斎を補佐し、外交文書の作成に尽力した。
一斎が後半生の四十余年にわたり記した『言志四録』は“指導者のバイブル”と呼ばれている。西郷隆盛の終生の愛読書であり、西郷は『言志四録』の101条を座右の箴言とした。「西郷南洲遺訓」(『南洲翁遺訓』)に収録され、1939年、岩波文庫から刊行されている。
高杉晋作(本誌2016年12月号表紙)、伊藤博文(本誌2016年1月号表紙)、山県有朋の師は吉田松陰(本誌・2018年3月号表紙)である。その松陰の師が佐久間象山であり、さらにその師が佐藤一斎である。このことからも、一斎の教えが幕末から明治維新にかけ、新しい日本をつくった指導者たちに多大な影響を与えたと言われているのも頷ける。
『言志四録』から3つとりあげる。
「一燈を提げて暗夜を行く。 暗夜を憂うること勿れ、只一燈を頼め。」(『言志晩録』13条)
冨岡鉄平氏は「一燈とは自分の“大義”だ。何のために生きるのかだ。暗夜とは全くイメージが見えない未来だ。自分のゴールだ。そこに対して大義、自分の信じている生き方、信念を持ってゆっくり歩いて行けば絶対にゴールにたどり着くということだ。それだけ一燈は大事なのだ。」と仰り、「じゃあ、あなたにとっての一燈はなんですか?」と参加者に問われた。
これを読んでくださっているあなたの“一燈”はなんですか?
「我はまさに人の長処を視るべし。人の短処を視ることなかれ」(『言志晩録』70条)
これはTOSSの向山代表がいつも仰ることと通ずる。
「人は須く、自ら省察すべし。『天、何の故に我が身を生み出し、我をして果たして何の用に共せしむる。我既に天物なれば、必ず天役あり。天役共せずんば、天の咎必ず至らん』と。省察して此れに到れば即ち我が身の苟も生べからずを知る。」(『言志録』10条)
これは自己中心的な発想ではない。「天」からの視点で己の役割を見つめることが大事だと言っているのである。
近頃、自己中心的な西洋近代思想の影響が日本に浸透しているが、その行き着く先は矛盾対立であり、そこには我が国の「和の精神」の実現はあり得ないのではないだろうか。
「我が国の和は、理性から出発し、互いに独立した平等な個人の機械的な協調ではなく、全体の中に分を以て存在し、この分に応ずる行を通じて良く一軀を保つところの大和である。」(「國体の本義」より)
一斎の言う「天」からの視点は、國体の本義でいうところの「全体」からの視点に通じ、我が国独自の価値観の実現に寄与するはずである。
ぜひ一人でも多くの先生方に佐藤一斎を知っていただきたく、今月号の表紙に選んだ。
表紙デザイン:水川勝利